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高血圧

病気・治療を知る

高血圧症とは?

高血圧とは、血圧(心臓から送り出された血液が血管に加える圧力)が一定の範囲を超えて高く維持されている状態です。

 

高血圧(Ⅰ~Ⅲ度高血圧)

収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上

積極的な生活習慣病の改善が必要です。必要に応じて、降圧治療を開始します。

 

高値血圧

収縮期血圧130~139 mmHg未満、拡張期血圧80mmHg未満

高血圧へ移行するリスクが高い状態です。

積極的な生活習慣病の改善が必要です。必要に応じて、降圧治療を開始します。

 

正常高値血圧

収縮期血圧120~129 mmHg未満、拡張期血圧80mmHg未満

正常値の範囲内ですが、生活習慣の改善が勧められます。

合併症のない75歳未満の成人の降圧目標

収縮期血圧130mmHg未満、拡張期血圧80mmHg未満

しゅろのき内科クリニック 高血圧ガイドライン

*日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」より作図

高血圧症の原因

高血圧症は日本人にはとても多い疾患で、40~74歳の人のうち男性は約6割、女性は約4割が高血圧と言われます。

高血圧症は、本態性高血圧症(原因がはっきりしない)と二次性高血圧症(原因が特定できる)に分けられます。

 

本態性高血圧症:原因がはっきりしない高血圧症

明らかな原因は特定できませんが、食塩や肥満など生活習慣に関係した環境因子や遺伝子が関係していると考えられています。日本人の高血圧の約9割が本態性高血圧症です。

 

二次性高血圧症:原因が特定できる高血圧症

一部の高血圧は、腎臓や副腎、甲状腺などの内分泌の病気や、血圧を上げる薬剤などによって起こります。

高血圧症を放置するとどうなる?

高血圧症を放置した場合には、動脈が必要以上のストレスを受け続けるとともに、心臓にも大きな負担がかかります。高血圧状態が続くと血管が固く狭くなり(動脈硬化)、さらに血圧が上昇するという悪循環に陥ります。結果として虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)や大動脈瘤、高血圧性心疾患などの心血管疾患や脳血管障害(脳出血、脳梗塞)、腎臓病を引き起こすことになります。

高血圧自体は無症状のことが多いので、日々の血圧測定や健康診断などを通じて早期に発見し、適切な治療を開始することが大切です。「年のせい」と放置せずに治療しましょう。

しゅろのき内科クリニック
動脈硬化の状態を知る「脈圧」「平均血圧」

血圧を測定することで、脈圧と平均血圧を算出することができます。

これらにより動脈硬化の進行度合いを予測します。

脈圧

「脈圧=収縮期血圧(上の血圧)-拡張期血圧(下の血圧)」

正常値は40~60で加齢により脈圧は増大します。

脈圧が大きい場合は比較的太い血管の動脈硬化が疑われます。

平均血圧

「平均血圧= (収縮期血圧 -拡張期血圧)÷3 +拡張期血圧)」

正常値は90未満です。

平均血圧が高いと末梢の細い血管の動脈硬化が疑われます。

高血圧症の治療

適正な体重の維持と適度な運動、禁煙、節酒はすべての生活習慣病治療の基本です。加えて高血圧症をお持ちの場合には、1日6グラム未満を理想とした塩分制限が望ましいと言われています。

診断確定後の数ヶ月間、上記の生活改善を継続していただいても血圧が管理目標値まで改善しない場合には、内服薬の治療を行います。ただし、受診時の高血圧重症度や合併症の有無などによっては早期より投薬を行う場合もあります。

 

二次性高血圧症についても初診時に鑑別を行い、原因疾患が特定される場合には治療を検討します。

しゅろのき内科クリニック
降圧剤について

現在、多種多様の降圧剤が発売されていますが、年齢、肝・腎機能、合併症の状態などを考慮して、適切な降圧剤を選択します(カルシウム拮抗薬、降圧利尿剤、ACE阻害剤、ARB、ベータ遮断剤など)。

高血圧症のよくある質問

Q:一度、降圧剤を飲み始めたら一生やめられない?

長期間にわたって服薬を続けていただく方もいらっしゃいますが、食事・運動療法の継続と服薬により血圧が低下してくれば、薬の減量・中止が可能な場合もあります。

生活習慣病全般に言えることですが、日頃からライフスタイルの改善を心がけ、それを継続することが大切です。

Q:一度、降圧剤を飲み始めたら一生やめられない?

Q:薬の副作用が心配です。血圧が高い時だけ、お薬を飲んでもいいですか?

薬を飲んだり飲まなかったりすると血圧の不適切な変動がおこり、体によくありません。

薬は必ず医師、薬剤師の指示どおりに服用し、副作用など不快な症状が出てきたら、すぐに相談しましょう。

Q:薬の副作用が心配です。血圧が高い時だけ、お薬を飲んでもいいですか?
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