予防接種
予防接種・健康診断
インフルエンザ・ワクチン
●インフルエンザの症状
インフルエンザ・ウイルスに感染すると38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、寒気などの全身症状が現れます。また、風邪様の上気道炎症状が生ずる場合もあります。ご高齢者や免疫力の低下している方では肺炎など重症化し、最悪は死亡するケースもあります。
●インフルエンザの予防
インフルエンザ感染を予防する有効な手段の一つに、流行前のワクチン接種があります。
インフルエンザ・ウイルスは毎年少しずつ性質を変え、異なるタイプが流行するので、予防接種も毎年行う必要があります。
●インフルエンザ・ワクチンの接種時期
インフルエンザ・ワクチンは、接種してから効果が出るまでに約2週間かかり、その効果は約4ヶ月間持続します。日本では、インフルエンザが例年12月~翌3月頃に流行するので、毎年10月~12月に接種するのが妥当でしょう。
※2015年から、インフルエンザ・ワクチンは、A型2株、B型2株を含む4価(4種混合)ワクチンになりました。
肺炎球菌ワクチン
●肺炎とは
肺炎とは、主に細菌やウイルスなどの病原微生物が肺に感染して炎症を起こす疾患です。呼吸器の防御機能が病原微生物を排除できなかった場合や、病気やストレスなどのために免疫力が落ちている時などに、病 原微生物が上気道から下気道、そして肺にまで入り込んで感染が成立します。
がん、心臓病に続いて、肺炎は日本人の死亡原因の第3位を占めています(厚生労働省:人口動態統計(確定数)2013年)。高齢者*や慢性疾患を持っている方などは、肺炎にかかりやすく、しかも治りにくい傾向がありますので、要注意です。
*肺炎によって亡くなる方の約95%が65歳以上となっています(厚生労働省:人口動態統計(確定数)2013年)。
●肺炎を予防する肺炎球菌ワクチン接種
肺炎を予防するためにできることの一つに、肺炎球菌ワクチンの接種があります。
市中肺炎の原因菌で最も多いと見られるのは、肺炎球菌です(成人の肺炎の20~40%は、この菌が原因と言われます)。肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による肺炎を予防し、重症化を防ぎます(ただし、すべての肺炎を予防できるわけではありません)。
●肺炎球菌ワクチンの接種時期
接種は、1年を通して、いつでも可能です。ただし、5年以内に再接種を行うと、注射部位の痛みが強く出るケースがありますので、再接種を希望される方は、5年以上の間隔を空けてください。接種の年月日は、忘れないようにメモに残しておきましょう。
また、接種した部位が赤くなったり、腫れたり、熱を持ったり、痛むことがあります。しかし、通常は2~3日で治まります。その他、熱っぽい、だるいなど、体調に変化が生じた場合は、すぐにご相談ください。
●成人用肺炎球菌ワクチンの接種が推奨される方
-
65歳以上の方
-
養護老人ホームや長期療養施設などに居住されている方
-
慢性の持病(慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患、糖尿病、慢性心不全、肝炎や肝硬変などの慢性肝疾患)をお持ちの方 など
平成26年10月から、高齢者を対象とした成人用肺炎球菌ワクチンが「定期接種」(「予防接種法」に基づき、市町村が実施する予防接種)となりました(定期接種の対象となる方は、生年月日により毎年異なります)。対象の期間内に、市町村の契約医療機関や保健所で接種を受けると、公費の助成が受けられます。詳細については、お住まいの市区町村にお問い合わせください。
予防接種を受けられない方・注意が必要な方
-
熱(37.5℃以上)のある方
-
急性疾患を起こしている方(かぜ、下痢など)
-
心臓病、腎臓病、肝臓病、血液疾患などで治療を受けている方
-
ワクチンに含まれる成分(鶏卵や安定剤など)に対するアレルギーのある方
-
予防接種後2日以内に発熱や発疹、じんましんなど、アレルギー症状が出たことのある方
-
これまでに痙攣を起こしたことがある方
-
過去に免疫不全の診断がなされている方、また先天性免疫不全の近親者がいる方 など
上記内容に当てはまる項目のある方や、心配なことがある方は、必ずご相談ください。
予防接種後の注意点
予防接種の当日は、激しい運動や多量の飲酒を控えましょう。
接種部位が腫れたり痛むことがありますが、数日で改善することがほとんどです。
しかし、痛みや 腫れが強い場合には再診してください。
更に、接種後に何らかの体調不良がある場合にもご連絡いただきますようお願いいたします。